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THE IDOLM@STER SideM 6thLIVE TOUR ~NEXT DESTIN@TION!~ Side TOKYO【DAY2】レポート
新星C.FIRSTを迎えて巻き起こす、次なるステージへのビッグバン
開演直前、舞台裏で行われた円陣の声が聞こえ、感染対策のため発声が禁じられた客席に拍手が起こり、場内が一気に活気づく。そして、暗闇の中に色とりどり灯るペンライトが作り出す無限の宇宙へと、一気に現れた総勢45人ものキャスト勢! 彼らと「プロデューサー」たちの熱と熱が正面からぶつかり渦を巻く場所、そこに、315プロダクションのアイドルたちが息づいていく。「飛び立てる理由はここにあるよ」――。初歌唱の「Growing Smiles!」で、ユニットごとの新衣装も華やかに、再会の喜びを分かち合った。ライブの模様はインターネットで同時配信され、スクリーンに表示された歓声コメントからも盛り上がりが伝わる。
無数に照射されたレーザーが三角形を描きながら空間を掌握していく演出さながらに、堂々たるパフォーマンスでユニット曲のトップバッターを飾ったのは、今回の6thLIVE TOUR東京公演が初陣となった「元生徒会長の高校生3人組」C.FIRST。オープニングでの初々しい挨拶から一変し、迷いのない真っ直ぐな瞳とキレの良いダンスブレイクで魅了しながら、新星の誕生をここに宣言した。そんなものを見せられては黙っていられないとばかりに燃えるラップとパワーアップした殺陣で先輩の意地を見せつけたTHE 虎牙道に続き、神速一魂も「Oi! Oi!」と薪をくべ会場を燃え上がらせていく。
熱い幕開けに大空から爽やかな風を送ったのは、F-LAGS。今回がライブ初出演となる九十九一希役の比留間俊哉とともに、希望はためく旅の始まりを歌う。座って踊る「おしりダンス」が愛らしい。DRAMATIC STARSは、スクリーンに映る朝の雑踏を背景に、ひとりひとりの日常に寄り添う思いを歌い、オレンジに揺れるあたたかなハンドウェーブの波を作り出した。くるくると指を回し、愛おしい瞬間、瞬間を光へと変えていくような幸せの魔法を掛けるBeit。Café Paradeは念願の5人全員シフトで、サタンが鎮座するトロッコに乗り込み、笑顔をデリバリーする。
ポジティブな気持ちでふくれあがった会場をそのまま遊園地にしてしまった、High×Joker。上下するステージを観覧車に見立て、ユニットカラーの赤ににじむ優しい夕景に目を細めた。
ホイッスルを吹きながら、この世に生まれたすべての人を祝福するS.E.M。ときには頑張るよりも、欲張ればいいのだという教えを全身で表現した。
前半のパワーを継ぎ、ミラーボール回る下で大きく腕を広げて、さらなる大きな銀河へと会場を包み込んだJupiter。3人の軌道がそろう奇跡のようなステージについ前のめりになるが、指ハートなど交えた振りも軽やかで、長い重圧から解かれアイドルを楽しんでいる今の彼らにただ笑顔で向き合いたい。
しかし急転直下、今度はAltessimoによって深海へと引きずり込まれていく。祈りのように響くセイレーンの歌声。スクリーンに湧き上がる泡は、もがき苦しみながらも光指す方へと生きようとする証だ。そして、折しも成人式前日。扇子を手に、たおやかに舞い踊る彩の反物を広げたような華やかさに心が晴れる。
もちろん、これだけのユニットが揃えば、合同曲も期待せざるを得ない。Jupiter&Beit&THE 虎牙道が「いつかのトライアングル」でトロッコに乗り、ペンライト光る満点の星空を走り、たどり着いたバックステージで背中合わせに立って描いた大三角形。ふだんはフィジカルなアイドルが、せつない表情と歌声で熱を伝えるギャップにも惹きつけられた。
30代のアイドルを含むFRAME&S.E.M&Legendersによる「Bet your intuition!」は、一列に立ち並びスタンドマイクで歌い上げる姿が9分割でスクリーンにも映し出され、大人の色気と駆け引きのめくるめくステージで圧倒した。
会場いっぱいに高まるエネルギーは留まることを知らず、手を引くようなもふもふえんのピュアな歌声に連れられてスクリーンの怪獣を倒せるまでにふくらんでいた。そして再び登場したC.FIRSTが、1日目にセンターステージで行った曲をバックステージで披露! 挑戦を恐れない大胆さを持って、恐れを振り切り前に進む様を繊細に歌いきる。続くLegendersが、そんな彼らのパフォーマンスにどれほどの刺激を受けたか、いつもの落ち着きの中にも隠せない熱を帯びた歌声と強いまなざしが物語る。同じ事務所の仲間にして、ライバル。正々堂々とした思いのパスを受け、Wは会場を競技場へと変え、シュートをキメる。スクリーンに全ユニットのロゴが描かれた旗が掲げられたのは、この公演かぎりの演出だった。ファルセットさえもエネルギッシュなFRAMEがいっせいに階段から飛び降りれば、特撮ドラマのワンシーンのように背景には大爆発が見えた。最後を締め括るのは、MCも務めたDRAMATIC STARS。火柱が上がり、キラキラと紙吹雪が舞う中で、目の前に掲げられたペンライトに灯された思い思いの力によって掛け合わされた星の三元素がクライマックスにふさわしい輝きを放つのだった。
315プロダクション最初の所属ユニットであるDRAMATIC STARS、投票によるオーディション企画で選考されたLegenders、デビューしたてのC.FIRSTの3組がステージに並ぶ場面は胸を熱くしたが、あまりの感動ムードに耐えきれず「俺たち、卒業しないよ?」とこぼしてしまうDRAMATIC STARSが笑いを誘う。そして、これまでのアイドルたちの仕事ぶりを振り返る思い出ムービーに続き、スクリーンに映し出されたのは今回のライブを描いた49人の集合イラスト。やがて、彼らと同じディライトディレクションの衣装をまとった46人が、すべて始まりの曲「DRIVE A LIVE」を歌い、本編の幕を下ろす。
視聴プロデューサーの協力によってスクリーンに花火が打ち上がり、315プロダクションの社長・齋藤孝司がゲーム内での新たな業務を伝える。新たなユニット曲とソロ曲を収録する「49 ELEMENTS」シリーズの制作が決定したことも発表され、46人は「Beyond The Dream」で、さらなる未来への期待に満ちた会場を駆け回った。
アイドルマスター SideMのライブには、感動のみならず爆笑がつきもの。この日も、深町(神速一魂/黒野玄武役)の「(初日に、家で騒いだ配信視聴者に代わって大家さんに謝っておくと言ったが)一軒家の方のために村長に謝っておきます!」発言や、2日間に渡って神原(Jupiter/神原大地役)から繰り出された特濃「チャオ」から相づち程度の雑「チャオ」を始め、伝説が次々と生まれていく。最後のユニットごとの挨拶でも、新たなホームとなった会場の住所を叫んだ榎木(S.E.M/舞田 類役)をきっかけに「決め台詞やります!」で何を言うのかという大喜利状態になってしまい……。C.FIRSTの大塚(眉見鋭心役)が臆せず乗っかったことを宮崎(花園百々人役)と伊瀬(天峰 秀役)がたしなめたシーンには、確かな関係が育まれていることが感じられ微笑ましかった。だが、そんな光景を見て内田(DRAMATIC STARS /桜庭薫役)が「相変わらずですね、315プロNight!」とラジオ番組名を言ってしまったものだから大変だ。「公録だと思ってるの?」「よっぽど(番組が)好きなんでしょうね!」と仲村(DRAMATIC STARS /天道 輝役)と八代(DRAMATIC STARS /柏木 翼役)から矢継ぎ早にツッコまれ、何年経っても変わらないやりとりにも心が和む。
「『次の約束があるって当たり前じゃない』といつか話したけど、こんな状況になってあらためて実感することもたくさんありました」と言って、このライブを裏で支えているスタッフ、そして配信を見ている、会場へ来ているプロデューサー同士への拍手を求めた仲村。「アイドルマスターはまだまだ続いていくぜ、これからもよろしく!」。一直線に突き進む思いのままに、全員で歌われたラストナンバーは「NEXT STAGE!」。
「ずっとこの時、待ってたぜ」。幾多のピンチの中でも、決してあきらめることなくこの日を迎えた者たちの誇るべき瞬間。参加できなかったキャストの思いも大切に抱き、ユニットを超えて支え合い、49人で作り上げたのだと感じられた3時間半に及ぶ公演は、掛け値なしに〝サイコー〟の笑顔とともに終幕した。1日目に、シリーズ15周年記念曲「なんどでも笑おう」が各ブランドのハンドサインを交えながら歌われたこともアイマス史に残る出来事となったが、お決まりの「これからも、アイマスですよ!」に続く「アイマスーーーーっ!」のコールが、いつも以上に長く伸びていたことからも、プロデューサーの分まで込められたキャストたちの思いが伝わってきたのだった。
THE IDOLM@STER SideM 6thLIVE TOUR ~NEXT DESTIN@TION!~ Side TOKYO【DAY2】
●2022年1月9日(日)国立代々木競技場・第一体育館
出演者
DRAMATIC STARS
仲村宗悟(天道 輝役)、内田雄馬(桜庭 薫役)、八代拓(柏木 翼役)
Jupiter
寺島拓篤(天ヶ瀬冬馬役)、神原大地(伊集院北斗役)、松岡禎丞(御手洗翔太役)
Altessimo
永野由祐(神楽 麗役)、土岐隼一(都築 圭役)
Beit
堀江瞬(ピエール役)、高塚智人(渡辺みのり役)
W
山谷祥生(蒼井享介役)、菊池勇成(蒼井悠介役)
FRAME
熊谷健太郎(握野英雄役)、濱 健人(木村 龍役)、増元拓也(信玄誠司役)
彩
バレッタ裕(華村翔真役)、中田祐矢(清澄九郎役)
High×Joker
野上 翔(伊瀬谷四季役)、千葉翔也(秋山隼人役)、永塚拓馬(冬美 旬役)、渡辺 紘(榊 夏来役)
神速一魂
益山武明(紅井朱雀役)、深町寿成(黒野玄武役)
Café Parade
狩野翔(神谷幸広役)、天﨑滉平(東雲荘一郎役)、古川慎(アスラン=BBⅡ世役)、児玉卓也(卯月巻緒役)、小林大紀(水嶋 咲役)
もふもふえん
矢野奨吾(岡村直央役)、古畑恵介(橘 志狼役)
S.E.M
伊東健人(硲 道夫役)、榎木淳弥(舞田 類役)、中島ヨシキ(山下次郎役)
THE 虎牙道
寺島惇太(大河タケル役)、小松昌平(牙崎 漣役)、濱野大輝(円城寺道流役)
F-LAGS
三瓶由布子(秋月 涼役)、比留間俊哉(九十九一希役)、浦尾岳大(兜 大吾役)
Legenders
笠間 淳(葛之葉雨彦役)、汐谷文康(北村想楽役)、駒田 航(古論クリス役)
C.FIRST
伊瀬結陸(天峰 秀役)、宮﨑雅也(花園百々人役)、大塚剛央(眉見鋭心役)
SET LIST(1月9日)
M1.Growing Smiles!(全員)
M2.We're the one(C.FIRST)
M3.PROOF OF ONESELF(THE 虎牙道)
M4.喜怒哀楽万国共通-Burn it up!-(神速一魂)
M5.Hope's Journey(F-LAGS)
M6.GOOD NEW MORNING(DRAMATIC STARS)
M7.Avenue Illusion!(Beit)
M8.Delicious Delivery(Café Parade)
M9.Smiles In Wonderland!(High×Joker)
M10.Happy's Birthday(S.E.M)
M11.運命光年(Jupiter)
M12.mermaid fermata(Altessimo)
M13.装 -So Beautiful-(彩)
M14.いつかのトライアングル(Jupiter&Beit&THE 虎牙道)
M15.Bet your intuition!(FRAME&S.E.M&Legenders)
M16.はんどめいど・きみはーと!(もふもふえん)
M17.Not Alone(C.FIRST)
M18.FOCUS ON YOUR LIFE(Legenders)
M19.Great Sympathy(W)
M20.リビングアイズヒーロー(FRAME)
M21.ASTERISK(DRAMATIC STARS)
M22.DRIVE A LIVE(全員)
ENCORE
M23.Beyond The Dream(全員)
M24.NEXT STAGE!(全員)
「アイドルマスター SideM」公式サイト
http://side-m.idolmaster.jp/
「アイドルマスター SideM GROWING STARS」公式サイト
https://sidem-gs.idolmaster-official.jp/
アイドルマスター公式Twitter
@imas_official
©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
文●キツカワトモ
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