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2022.06.22
「いつまでも幸せであれ」と願いを込めて――「GRANRODEO LIVE TOUR 2022 “Question”」東京追加公演レポート
2022年6月5日(日)、東京・Zepp DiverCityでGRANRODEOのアルバムツアー「GRANRODEO LIVE TOUR 2022 “Question”」の追加公演が行なわれた。約3年ぶりとなる全国ツアーを終えたボーカルのKISHOW(谷山紀章)とギターのe-ZUKA(飯塚昌明)が熱い思いを語った最終公演の様子をお届けする。
たった一度の今日を楽しい時間に――
ライブを通して感じるエンタメ精神
2022年3月にリリースされた9thアルバム「Question」を冠する全国7都市15公演の最終追加公演は、それまでのツアー公演と同じく「BEFORE the DAWN」からスタート。ペンライトの赤い光で満たされる観客席は、夜明け前という意味の曲名のとおり朝焼けを思わせる光景で、楽曲のメロディアスさも相まって壮大な幕開けを感じさせる。
2曲目「時計回りのトルク」ではロデオボーイ、ロデオガールのジャンプで会場全体が緩やかに振動し、ライブの一体感が高まっていく。会場はルールを守りながらも、あらゆるアクションでライブを盛り上げたいといわんばかりの熱気に満ちており、マイクスタンドを握ったKISHOWもその熱に応えるようにパワフルな歌を響かせた。
3曲目「silent DESIRE」を終えるところでMCが入り、KISHOWが「無事にこの日を迎えられたことをうれしく思います。まだ帰りたくない……と惜しまれるような、楽しい空間をつくりたい」と挨拶。ギターのe-ZUKAは「ライブは一期一会。会場や雰囲気も込みで、一度しかない今日、この時間を楽しんでほしい」と笑みを見せた。
「カミモホトケモ」、「ロンリーファイター」に続く「wonder color」ではe-ZUKAとベースの瀧田イサムが圧巻のソロを披露。e-ZUKAの歯ギター(歯によるピッキングで音を出すこと)が会場をさらにヒートアップさせる。
その直後の「恋はハチャメチャ」はそれまでの拳を振り上げる曲調からは一変して、昭和歌謡のようなムーディな雰囲気に。「一緒に色っぽく盛り上がってください」と演奏前に行なわれたKISHOWによるサビ部分の振り付け指導もあって、会場全体がリズムに合わせてダンスを楽しんだ。活動17年目を迎えるGRANRODEOならではの、緩急織り交ぜた巧みなセットリストや構成に、より一層没入感が高まっていく。
TreasureをもらいPleasureを渡す――
KISHOWが見つけたライブの相乗効果
激しいパフォーマンスをしているにも関わらず、ツアーの各遠征先でおいしいものを食べすぎて体重が増えてしまった……とサポートメンバーの瀧田、ドラムのSHiNも交えたMCで会場が和やかな空気に包まれると、10曲目は本ツアー定番となっていたファンからのリクエストコーナーに突入。最終公演では7thアルバム「Pierrot Dancin'」に収録されている「Fake lover's true heart」が選出された。
KISHOWがこの曲に関して「随分とダンサブルな曲を書いたね」とe-ZUKAに水を向けると、e-ZUKAは「『Pierrot Dancin'』の候補曲を6曲くらい用意してスタッフに渡す際、突然メロディを思いついて2時間ほどで録音まで済ませた」と作曲時のエピソードを披露。
「Fake lover's true heart」、「Question Time」に続いて、落ち着いた曲調の「思い通りじゃなくても」、「なんとなく消したストーリー」で会場はしっとりとした雰囲気に。そして約2カ月にわたって行なわれてきたツアーの最終公演もいよいよクライマックスへ突入する。
KISHOWが「ここからはギアを上げていよいよ最後の大盛り上がり!(曲に合わせて振りすぎて)首がちぎれてしまった人はいませんか!?」と会場を煽り、「SUGAR」、「SEED BLASTER」、「NO PLACE LIKE A STAGE」を披露し、際限なくヒートアップ! ライブ定番曲のひとつでもある「Once & Forever」では、観客席が一面オレンジの光に包まれ、会場のボルテージは沸点に達した。
ここでKISHOWは改めて「このツアーではいろいろなTreasureを見つけられて、みんなにはPleasureをお渡ししたし、こちらもいただいた。ライブにはそういう相乗効果があると3年ぶりのツアーで感じています。今日が(「Question」を冠するこのツアーの)ある種の答えであってほしい」と思いの丈を語り、最終公演は「Treasure Pleasure」で一端の終幕。
ステージ上方にある「GR」ロゴのライトアップに合わせ、ロデオボーイ、ロデオガールが交互に手拍子するアンコールに応えて再登場すると、「セツナの愛」、「HAPPY LIFE」、「シャニムニ」を披露。最後に「Can Do」を歌い上げると会場は大きな拍手に包まれ、ライブツアーは幕を閉じた。
GRANRODEOの全国ツアー完走は2017年の「GRANRODEO -LIVE TOUR 2017 Pierrot Dancin'」以来5年ぶりのこと。2019年は自身の負傷によるツアー中断に泣かされたKISHOWだけに、「Can Do」の前に口にした「みんながいつまでも健康で、幸せでありますように」という願いが、いかに心からのものであるかを感じさせられた。
GRANRODEO は、7月1日(金)には代々木ミューズホールでFC限定有観客生配信イベント「生ロデ♪スペシャル」を開催し、デビュー15周年アニバーサリーブックの発売前日となる7月24日(日)にHMV&BOOKS SHIBUYAでのお渡し会、そして7月30日(土)・31日(日)には河口湖ステラシアターで2Daysライブ「GRANRODEO LIVE 2022 SUMMER L△KE “Hot OH~!! 河口湖!! ”」を開催する。
公演の最後に「これからも新たな概念や言葉を見つけ、ライブで届けていく」と力強く語ったKISHOWの言葉通り、今夏はGRANRODEOファンにとって忙しなくも楽しい夏になりそうだ。
「GRANRODEO LIVE TOUR 2022 “Question”」
●2022年6月5日(日)Zepp DiverCity
SET LIST
M1.BEFORE the DAWN
M2.時計回りのトルク
M3.silent DESIRE
M4.カミモホトケモ
M5.ロンリーファイター
M6.wonder color
M7.恋はハチャメチャ
M8.Scorn
M9.Give me your eyes
M10.Fake lover's true heart
M11.Question Time
M12.思い通りじゃなくても
M13.なんとなく消したストーリー
M14.SUGAR
M15.SEED BLASTER
M16.NO PLACE LIKE A STAGE
M17.Once & Forever
M18.Treasure Pleasure
EN1.セツナの愛
EN2.HAPPY LIFE
EN3.シャニムニ
EN4.Can Do
文●蚩尤
ライブを通して感じるエンタメ精神
2022年3月にリリースされた9thアルバム「Question」を冠する全国7都市15公演の最終追加公演は、それまでのツアー公演と同じく「BEFORE the DAWN」からスタート。ペンライトの赤い光で満たされる観客席は、夜明け前という意味の曲名のとおり朝焼けを思わせる光景で、楽曲のメロディアスさも相まって壮大な幕開けを感じさせる。
2曲目「時計回りのトルク」ではロデオボーイ、ロデオガールのジャンプで会場全体が緩やかに振動し、ライブの一体感が高まっていく。会場はルールを守りながらも、あらゆるアクションでライブを盛り上げたいといわんばかりの熱気に満ちており、マイクスタンドを握ったKISHOWもその熱に応えるようにパワフルな歌を響かせた。
3曲目「silent DESIRE」を終えるところでMCが入り、KISHOWが「無事にこの日を迎えられたことをうれしく思います。まだ帰りたくない……と惜しまれるような、楽しい空間をつくりたい」と挨拶。ギターのe-ZUKAは「ライブは一期一会。会場や雰囲気も込みで、一度しかない今日、この時間を楽しんでほしい」と笑みを見せた。
「カミモホトケモ」、「ロンリーファイター」に続く「wonder color」ではe-ZUKAとベースの瀧田イサムが圧巻のソロを披露。e-ZUKAの歯ギター(歯によるピッキングで音を出すこと)が会場をさらにヒートアップさせる。
その直後の「恋はハチャメチャ」はそれまでの拳を振り上げる曲調からは一変して、昭和歌謡のようなムーディな雰囲気に。「一緒に色っぽく盛り上がってください」と演奏前に行なわれたKISHOWによるサビ部分の振り付け指導もあって、会場全体がリズムに合わせてダンスを楽しんだ。活動17年目を迎えるGRANRODEOならではの、緩急織り交ぜた巧みなセットリストや構成に、より一層没入感が高まっていく。
KISHOWが見つけたライブの相乗効果
激しいパフォーマンスをしているにも関わらず、ツアーの各遠征先でおいしいものを食べすぎて体重が増えてしまった……とサポートメンバーの瀧田、ドラムのSHiNも交えたMCで会場が和やかな空気に包まれると、10曲目は本ツアー定番となっていたファンからのリクエストコーナーに突入。最終公演では7thアルバム「Pierrot Dancin'」に収録されている「Fake lover's true heart」が選出された。
KISHOWがこの曲に関して「随分とダンサブルな曲を書いたね」とe-ZUKAに水を向けると、e-ZUKAは「『Pierrot Dancin'』の候補曲を6曲くらい用意してスタッフに渡す際、突然メロディを思いついて2時間ほどで録音まで済ませた」と作曲時のエピソードを披露。
「Fake lover's true heart」、「Question Time」に続いて、落ち着いた曲調の「思い通りじゃなくても」、「なんとなく消したストーリー」で会場はしっとりとした雰囲気に。そして約2カ月にわたって行なわれてきたツアーの最終公演もいよいよクライマックスへ突入する。
KISHOWが「ここからはギアを上げていよいよ最後の大盛り上がり!(曲に合わせて振りすぎて)首がちぎれてしまった人はいませんか!?」と会場を煽り、「SUGAR」、「SEED BLASTER」、「NO PLACE LIKE A STAGE」を披露し、際限なくヒートアップ! ライブ定番曲のひとつでもある「Once & Forever」では、観客席が一面オレンジの光に包まれ、会場のボルテージは沸点に達した。
ここでKISHOWは改めて「このツアーではいろいろなTreasureを見つけられて、みんなにはPleasureをお渡ししたし、こちらもいただいた。ライブにはそういう相乗効果があると3年ぶりのツアーで感じています。今日が(「Question」を冠するこのツアーの)ある種の答えであってほしい」と思いの丈を語り、最終公演は「Treasure Pleasure」で一端の終幕。
ステージ上方にある「GR」ロゴのライトアップに合わせ、ロデオボーイ、ロデオガールが交互に手拍子するアンコールに応えて再登場すると、「セツナの愛」、「HAPPY LIFE」、「シャニムニ」を披露。最後に「Can Do」を歌い上げると会場は大きな拍手に包まれ、ライブツアーは幕を閉じた。
GRANRODEOの全国ツアー完走は2017年の「GRANRODEO -LIVE TOUR 2017 Pierrot Dancin'」以来5年ぶりのこと。2019年は自身の負傷によるツアー中断に泣かされたKISHOWだけに、「Can Do」の前に口にした「みんながいつまでも健康で、幸せでありますように」という願いが、いかに心からのものであるかを感じさせられた。
GRANRODEO は、7月1日(金)には代々木ミューズホールでFC限定有観客生配信イベント「生ロデ♪スペシャル」を開催し、デビュー15周年アニバーサリーブックの発売前日となる7月24日(日)にHMV&BOOKS SHIBUYAでのお渡し会、そして7月30日(土)・31日(日)には河口湖ステラシアターで2Daysライブ「GRANRODEO LIVE 2022 SUMMER L△KE “Hot OH~!! 河口湖!! ”」を開催する。
公演の最後に「これからも新たな概念や言葉を見つけ、ライブで届けていく」と力強く語ったKISHOWの言葉通り、今夏はGRANRODEOファンにとって忙しなくも楽しい夏になりそうだ。
「GRANRODEO LIVE TOUR 2022 “Question”」
●2022年6月5日(日)Zepp DiverCity
SET LIST
M1.BEFORE the DAWN
M2.時計回りのトルク
M3.silent DESIRE
M4.カミモホトケモ
M5.ロンリーファイター
M6.wonder color
M7.恋はハチャメチャ
M8.Scorn
M9.Give me your eyes
M10.Fake lover's true heart
M11.Question Time
M12.思い通りじゃなくても
M13.なんとなく消したストーリー
M14.SUGAR
M15.SEED BLASTER
M16.NO PLACE LIKE A STAGE
M17.Once & Forever
M18.Treasure Pleasure
EN1.セツナの愛
EN2.HAPPY LIFE
EN3.シャニムニ
EN4.Can Do
文●蚩尤
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