| PICK UP | 2022.11.09

「声優だからこそできる表現を」永塚拓馬、2ndミニアルバム「Jewel」インタビュー

2021年10月、1stミニアルバム「dance with me」でアーティストデビューを果たした永塚拓馬が、2ndミニアルバム「Jewel」を11月9日(水)にリリースする。個性あふれる5つの宝石を閉じ込めた、宝石箱のような作品だ。それぞれの楽曲について、そして11月20日のイベントについて、話を聞いた。

ながつか・たくま10月4日生まれ/神奈川県出身/アイムエンタープライズ所属/主な出演作品は、「であいもん」(瀬戸咲季)、「SK∞ エスケーエイト」(MIYA)、「ヴィジュアルプリズン」(ヴーヴ・エリザベス)ほか。


それぞれが違う輝きを放つ
宝石箱みたいなミニアルバム


――デビューから約1年経ちましたが、声優とアーティストのバランスは取れていますか?

永塚:自分のなかで棲み分けはできていると思います。アーティスト活動は楽しいことが多いですが、大変なこともやはりあって、特にダンスに関しては素人だったので、どうやったらアーティストとして見せられるものになるか常に考えています。

――ダンスは、振り付けを覚えてからが大変そうです。

永塚:そうですね。キャラクターソングのダンスとはまた違うので苦戦しています。アイソレーションとか姿勢……ちょっとした違いなんですが、重心の感じ方みたいなところは意識していますね。あとは目線の固定とか。家に等身大の鏡があるので、それを見ながら練習しています(笑)。

――今回のミニアルバムはどんなコンセプトになっていますか?

永塚:前作はアーティスト色が強かったので、今回はアイドルっぽい曲をやってみようということで、まず何曲か集めていただいたなかからリードトラックを選びました。それが「Tears Jewel」で、これは僕のなかでは王道アイドルソングで、一番キラキラしていたんです。そしてレーベルからの提案で「エール」が決まり、MADKIDのLINさんが提供してくださった「Shooting star」、そして僕が作詞をしたかったので「風と花」が生まれ、「終電間際、未だ返事はない」は3曲あった候補曲のなかから選びました。前回が夜の曲が多めだったので、今回は朝や昼の曲をつくりたくて、あとは冬の始まりっぽいイメージですかね。結果的にまるきり違う5曲になり、それぞれが違う輝きを放つ宝石で、ミニアルバムが宝石箱みたいになったらいいなと思ったので、アルバムタイトルを「Jewel」にしました。

――アーティストとなると、声を変えすぎないで歌う人もいると思うのですが、永塚さんは結構変えていますよね?

永塚:声優だからこそできる表現を考えたときに、いろいろな表現ができるのが強みなのかなと思うんです。だから、楽曲に合わせて声色は変えていますし、そこは声優アーティストのメリットとして、意識しました。いろいろな〝永塚拓馬〟がいるので、人によって推し曲が全然違うミニアルバムになったのかなと思います。


――では、それぞれの楽曲の魅力について聞いていきます。リードトラック「Tears Jewel」は応援歌でもありますね。

永塚:最初はもっとキャピキャピした歌詞だったのですが、少し大人で落ち着いた雰囲気に修正していただきました。前作のリードトラック「dance with me」が激しめだったので、そこからガラッと変えて、明るさやきらめきを考えながら歌っています。声質は青色のイメージ。この曲は歌い出しのインパクトがあるので、できるだけ表情を入れて、心に刺さるような歌い方にしたいなと思いました。

――MVの見どころは?

永塚:今回は白くてキラキラなので、前回との違いを楽しんでもらいたいです。特にリップシンクのシーンはだいぶ違っています。あとはダイヤを持ったり花を持ったり、たくさんの小道具も見どころですね。ダンスは、特に「涙」のところは手だけで表現できるので、皆さんも一緒にやっていただけたらうれしいです。

――「風と花」は、永塚さんが作詞をしていますが、比喩表現が多く抽象的な印象を受けました。

永塚:歌詞に関しては聴いてくださる方それぞれに決めていただきたくて、あえて抽象的にしています。

――何となく、過去のことを歌っているのかなと感じました。

永塚:小さいころ身体が弱くて、入院をしていたことがあって。そのとき病院で知り合った友達の言った言葉が僕の心のなかに強く残っていて、今回の曲のタイトルにしました。前向きにも後ろ向きにも聴こえる曲だと思います。最初はもっとネガティブな感じだったのですが、それも違うのかなと思いまして……。希望と絶望って隣り合わせで、両方あるのが世界なのかなと思っていて、それを歌詞へ反映しています。

――自分で書いた歌詞を歌ってみていかがでしたか?

永塚:自分で書いたからこそ、感情を入れすぎないように意識しました。あまり入れすぎると独りよがりになってしまう気がしたので、聴き流せるくらいにボソボソ歌うというか。ただ、ラスサビは少し感情を入れました。やはり盛り上がりがほしいと思ったので。

――コーラスも多く、それが曲を豊かにしているように感じました。

永塚:コーラスは9トラックくらい録りました。なので、レコーディングは一番時間がかかったかもしれません。

――「終電間際、未だ返事はない」は、今っぽい楽曲ですよね。

永塚:この曲は最初もっとアップテンポで、イェーイ!みたいなテンションだったんです。でもそれは僕のイメージとは少し違うかもということで、もう少し永塚っぽく、と作詞家の鶴﨑輝一さんにお願いしたら、自分で言うのもなんですが、すごく僕らしい歌詞になったなと(笑)。僕もいつも前を向いて生きている人間ってわけでもないので。ただ、アルコールはあまり飲まないんですけどね! 今日も紅茶を持ってきていますから(と、ボトルを取り出す)。

――さすがです(笑)。2番のラップ部分はいかがでした?

永塚:仮歌だと激しめに歌っていたんですが、バチバチに決めるというよりは、気だるい感じでラップするようにしました。

――「Shooting star」は、LINさんの提供曲ですが、こちらはMADKID独特の早口ラップが健在でしたね。

永塚:速いですよね! 言葉がぐるぐる回っていきました。この曲はLINさんがイメージする僕だったようで、鶴﨑さんとは全然違っていておもしろかったです(笑)。

――いろんなイメージがあるのならば、役者冥利につきますね。

永塚:そうですね。いろいろな顔をもっていて、いろいろなキャラクターを演じているのが僕なので(笑)。

――ラップはどうでしたか?

永塚:難しかったです! LINさん独特の音のハメ方があるので、それに合わせるのも大変ですし、シンセメロディにどう合わせていくかは、その場で決めていく流れだったんです。なかなか声優アーティストがやっていないような曲になったと思いますし、ボーカルにエフェクトをかけてケロケロにするのも初めてだったので、みんなも楽しんでくれるんじゃないかな。

――最後は「エール」ですが、ボーカルが一番特徴的です。

永塚:これはアニソンっぽいというか、すごく可愛い歌声になっているんですが、〝永塚拓馬のことをまだよく知らない方がイメージする永塚拓馬〟という印象です。僕のファンの皆さんは多分「Tears Jewel」の方が、より素の〝永塚拓馬〟に近いと思うので。ただ、「エール」も曲のメッセージとしては「Tears Jewel」と共通するところがあるんですよね。

――〝一歩ずつ そっと 歩いてゆければ 道は 拓けるよ〟という歌詞がありますが、それは永塚さんが伝えたいメッセージでもある?

永塚:そうですね。もちろん夢が絶対に叶うとは言い切れないんですが、それでも歌詞のとおりに一歩ずつ進んでいけば、明日は拓けると思うんです。努力って絶対に無駄にならないですからね。努力が報われないと言う人もいますが、何かしらで見返りはあるし、報われるものだと、僕は思います。

――このミニアルバムを携えて、11月20日(日)には「永塚拓馬 ファーストイベント トーク&ミニライブ」が開催されます。意気込みをお願いします。

永塚:延期になってしまったイベントですが、延期したことで「Jewel」の曲も歌えるようになったので、「Jewel」の曲を中心にセットリストを組みたいと思っています。両部ともゲストに仲良し声優が来てくれるので、楽しいイベントになると思いますよ。特に(畠中)祐と高塚(智人)の組み合わせは、僕もどうなるのかわからないので楽しみにしています。「Jewel」を聴いていただいて、よろしければ11月20日(日)のイベントにも足を運んでいただけたらうれしいです。


永塚拓馬2nd mini Album「Jewel」
11月9日(水)発売

初回限定盤(CD+DVD) 本体¥3,740(税抜価格 ¥3,400)
通常盤(CD) 本体¥2,750 (税抜価格 ¥2,500)

永塚拓馬オフィシャルサイト

永塚拓馬 ファーストイベント トーク&ミニライブ
2022年11月20日(日)【振替公演】浜離宮朝日小ホール
昼の部:Do This 開場13:30 / 開演14:00
ゲスト:小松昌平 / 堀江瞬
夜の部:Do That 開場17:00 / 開演17:30
ゲスト:畠中祐 / 高塚智人

塚越淳一