| PICK UP | 2024.02.05

うたの☆プリンスさまっ♪ ST☆RISH LIVE STAR TREASURE -SUNSHINE- レポート

2023年11月25日26日の2日にわたり、宮城県・セキスイハイムスーパーアリーナで「うたの☆プリンスさまっ♪ ST☆RISH LIVE STAR TREASURE -SUNSHINE-」が開催された。7人組アイドルグループ「ST☆RISH」を演じる声優陣が、関東圏以外でライブを行なうのは初めて! 全国各地の映画館でライブ・ビューイングも行なわれ、広い空の下、この日を待ちわびたファンの熱気は一つとなり、彼らが音楽で導く世界旅行へ心を羽ばたかせた。2024年8月に開催される「MOONSHINE」公演の最新情報も飛び出した26日の模様をレポートする。

七色のハーモニーが届けた奇跡の虹と希望の太陽


ST☆RISHが「音楽で旅をする」をテーマにパフォーマンスを繰り広げた劇場版アニメ第2弾「劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ」を経て、いよいよ迎えた声優陣のライブとあって、一体、どのような世界を見せてくれるのか――空港で搭乗口に立つような高揚が会場を包んでいた。そこへ、パイロットを思わせる衣装に身を包んだ7人が現れ「マジLOVEスターリッシュツアーズ」でテイクオフ! 彼らから放たれる歌詞が、音楽が、喜びにふるえる観客の鼓動と重なりながら脈を打ち、アイドルたちをこの世界へと息づかせていく。「さあ、音楽で世界を旅しよう!」。続く「マジLOVE2000%」へと、前日の公演の疲労を見せるどころか、さらなるエネルギーに変えたST☆RISHのエンジンは全開。コロナ禍で長く禁止されていた声援が解禁されたことも、彼らのテンションを上げる要因であることは間違いない。

前半戦は、勢いよく飛び出してきた寺島拓篤の「I am Here.」で幕を開ける。ソリッドな楽曲を白鍵と黒鍵を彷彿とさせるダンサーたちと激しく踊りあげ、音楽と共に生きていく一十木音也の誓いをステージという〝居場所〟に刻んだ。


下野 紘は、スタンドをぐるりと渡るトロッコに乗って「Sweet Kiss」で登場。ここでソロベストアルバムのリード曲をつないでいくことを察したが、ピンク色にペンライトがスウィングするハッピー空間の中ではその先を考える頭など吹き飛んでしまう。たくさんの投げキス、そして「大好きだーっ!」という真っ直ぐな叫びが来栖 翔らしい。


華やかな歌声で神宮寺レンと〝子羊ちゃん〟をつなぐ諏訪部順一が乗り込んだトロッコは高級車にも見えて、甘いセリフも交えた「Rose Rose Romance」を歌いながら、通り過ぎたあとには恍惚の薔薇が咲き乱れる。


宮野真守はティアドロップ型のサングラスのつるを噛む仕草もセクシーに「Target is you! 」で、一ノ瀬トキヤの焦がれる思いを撃ち放つ。


笹の小舟さながらのトロッコで青色のペンライトで灯されたアリーナに浮かび、聖川真斗の「HOLY KNIGHT」たる思いをせつせつと歌い上げた鈴村健一。


谷山紀章は、四ノ宮那月のおおらかさで人生丸ごと抱きしめてくれるような「SUKI×SUKIはなまる!」を歌い、アクリル盤に花丸を描いて投げキスをするという演出でも会場を湧かせた。


ダンサーを従えた鳥海浩輔が優雅な笑みをたたえ、めくるめくアラビアンな世界へといざなう「☆(ステラ)light ☆(ステラ)night」 。出番を終え、音也の名前を呼びながら寺島のもとへと掛けて行くさまもグループの末っ子たる愛島セシルを思わせた。



彼らが仙台にやってきた日、なんと空に虹が掛かった。そんな奇跡に迎えられたことや、アイドルがひとりひとりソロアルバムをリリースできるまでに至った年月への感謝に言葉が尽きない7人。「全曲ライブをやりますか!」「みんなで体力づくりから始めるか」「そのときは全員還暦を迎えているかも……」「よし、七色のちゃんちゃんこを着てやろう!」と未来を語り合う〝スタリおじさん〟の軽快なやりとりに笑っているうち、気づけばステージ奥には椅子がセッティングされていた。ここから本格的にトークコーナーなのか……と思いきや、今回のライブの大きな見どころとなったアコースティックコーナーの始まりである。

美しい弦楽器の音に引き込まれていく「夢追人へのSymphony」。7人が息を合わせながら歌い上げるハーモニーが、客席から注がれる愛に満ちたまなざしの中で溶け合い、輝く。感動にあふれる空間に「歌っていいですね」と、しみじみ。「もっと互いの顔を見ながら歌いたい」という思いから、スペシャルTVアニメでキャンプファイアーを囲むシーンがあったことを踏まえて「野外ライブ『ST☆RISHキャンプ』をやろう!」と夢をふくらませるのだった。また「俺らどんだけ仲良しなんだ」と苦笑しながら、ホテルのベッドの上で肩を寄せ合って1日目の資料映像を見たエピソードを明かし、驚かせた。「いつもみんなへ感じている思いを込めて」と言って歌われたのは「サンキュ」。「君の名も含めST☆RISH」というフレーズで、カメラが回り込んで客席を映す演出にもこみ上げるものがある。


そしてついに、劇場版を下地とするブロックへ。世界各国をイメージしたソロ曲の衣装やパフォーマンスをなぞりながらも、それをリアルに体現しようという声優陣の思いがさらなるパワーを生み、新たな感動を呼び起こしていく。

寺島は、自らもギターをかき鳴らし「Ok, Hello World!」をバンド編成で披露。恐れることなく突き進む勇姿に、観客も「Hey!!」とこぶしをあげる。


諏訪部はダンサーを従えて「Ready to be a Lady」を情熱的に歌い上げた。ステージに登場した赤いドレスを着たマネキンの手をとりキスをするパフォーマンスには、会場中から黄色い声が上がる。


噴射された金テープがキラキラと砂塵のごとく舞う中で、灼熱に焦がれる思いを響かせたのは鳥海「トリッドラヴ」。音楽の神の祝福のもと、その歌声は鳥のように自由に会場を飛び回った。


「Snow Ballade」の観客のコールから入るというハードルも、心が一つとなった会場には何の困難もない。しんしんと降る雪のごとく光を放つドットイメージが鈴村を囲み、幻想的な光景を作り上げていた。


谷山は「僕と一緒に楽しい時間を作りましょ!」と、着ぐるみの「ボナペティ・ベアーズ」と一緒に「愛をボナペティ♪」を振りを交えて愛嬌たっぷりに歌い、会場を無邪気なムードに包んだ。


そして、さらにゴージャスにショーアップされた世界観を展開したのが、ポップアップでダイナミックに登場した宮野。ステッキダンスやセクシーなターンで魅了しながら観客の心を百発百中で撃ち抜き、まさに「TRIGGER CHANCE」をものにしたのだった。


またクライマックスには、下野が「来来☆オーライ」でアクロバティックな拳法や棒術、龍舞まで挑戦を繰り広げ、圧倒する。肩で息をしながらも、やりきった笑顔で「世界丸ごと、ありがとなー!」と叫び、みごと、音楽で巡ってきた世界の旅路を締めくくるのだった。



ソロだけでは終わらない。休む間もなく、クロスユニットのターンだ。 「さぁかかってKi・Na・Yo!」。トロッコに乗った「UUUU」(寺島、谷山、諏訪部、下野)は、クラブミュージックの高揚感と燃え上がる炎の中で「Shakin’」と会場を踊らせていく。


「共に音楽を奏でよう」。続く「SAMURAIZM」(鈴村、宮野、鳥海)は、和楽器を用いたダンスミュージックで、刀を振り上げ、多勢を相手取る本格的な殺陣を繰り広げる。戦いの果てに春を勝ち得たかのように舞う桜も美しかった。



「ST☆RT OURS」のイントロが掛かり、ステージ上で円陣を組む7人。重なる手を奈落からカメラが捉える、劇場版でも描かれたアングルだ。「旅の終わりは、新たな旅の始まり」――。終わりが近づく寂しさを吹き飛ばしてくれる力強い歌声に、観客も「start ours」のコールで応え、会場一体となって「音楽で世界は一つになれる」ことを証明してみせる。その輝きは、それぞれが胸に懐き、大切に磨き続けてきた〝出会い〟という宝のまばゆさなのかもしれない。


湧き上がる「ST☆RISH!」の声に応えて再び登場した7人がアンコールで歌うは「続け……!ISHの旅へ」という「イリュージョニスト」「セイクリッドペアーズ」「HUG SONG」3 曲をメドレーに編んだ組曲だ。誇らしい凱旋パレードのように進むトロッコ上では、アイドルたちの関係性を彷彿とさせるやりとりがそれぞれに繰り広げられ、目が足りない。

今回、一つの公演が2回に渡って開催されるという、まさに「ツアー」な試みにも注目が集まっていたが、2回目の「MOON SHINE」は8月24日(土)、25日(日)Kアリーナ横浜を会場に、セットリストが半分ほど変わり、一部衣装も新しくなることが発表された。最後のあいさつでは、感極まる下野が「泣いてる?」と問われ「泣いてない!」と答えるという劇場版で描かれたシーンとも重なる瞬間があったが、そこから「じゃあ、何してるの?」「説明してください」と畳み掛けてくるのが、このメンバーならでは。感動はもちろん、むしろ笑いすぎて涙を流すというメンバーたちの他愛もないやりとりをいつまでも見ていたい。


「光の色や声で、いつも思いを届けてくれてありがとうございます。僕たちはこれからも音也たちと一緒にすてきな時間を届けていくと約束します。まっ、約束しなくても、ずっとやってくんだけどね! 次の8月、またみんなで一緒に楽しいライブをやりましょう!」。そう語った寺島は、メンバーカラーを灯してくれていることに感謝するとともに、音也として「もっと好きな色ができた。虹色!」と伝える。そして観客が思い思いの色を灯すと、天に掛かる奇跡にも負けない地上の虹が生まれたのだった。

最後に歌われたのは「最初に俺たちに限界なんてないんだと感じさせてくれた曲」という曲振りにも胸が熱くなった「マジLOVE1000% -RAINBOW STAR ver.-」。ST☆RISHの始まりにして、セシルの加入でパワーアップした彼らの歴史を標す曲だ。夏がくればまた会える。固く指切りし合うような歌声を、会場一体となって冬の夜空へと響かせた。


うたの☆プリンスさまっ♪  ST☆RISH LIVE STAR TREASURE -SUNSHINE-
2023年11月26日(日)  
@セキスイハイムスーパーアリーナ

出演者
寺島拓篤 (一十木音也役)、鈴村健一 (聖川真斗役)、谷山紀章 (四ノ宮那月役)、
宮野真守 (一ノ瀬トキヤ役)、諏訪部順一 (神宮寺レン役)、下野 紘 (来栖 翔役)
鳥海浩輔 (愛島セシル役)

SET LIST
1.マジLOVEスターリッシュツアーズ  全員
2.マジLOVE2000%  全員
<MC> 全員
3.I am Here.  寺島拓篤
4.Sweet Kiss  下野 紘
5.Rose Rose Romance  諏訪部順一
6.Target is you!  宮野真守
7.HOLY KNIGHT  鈴村健一
8.SUKI×SUKIはなまる!  谷山紀章
9.☆(ステラ) light ☆(ステラ) night  鳥海浩輔
<MC>  全員
10.夢追い人へのSymphony ~Acoustic Ver.~   全員
<MC>  全員
11.サンキュ ~Acoustic Ver.~  全員
12.Ok, Hello World!  寺島拓篤
13.Ready to be a Lady  諏訪部順一
14.トリッドラヴ  鳥海浩輔
15.Snow Ballade  鈴村健一
16.愛をボナペティ♪  谷山紀章
17.TRIGGER CHANCE  宮野真守
18.来来☆オーライ  下野 紘
19.UUUU  寺島拓篤・谷山紀章・諏訪部順一・下野 紘
20.SAMURAIZM  鈴村健一・宮野真守・鳥海浩輔
21.ST☆RT OURS  全員
ENCORE
22.続け…!ISHの旅へ  全員
<MC>  全員
23.マジLOVE1000% -RAINBOW STAR ver.-  全員


キツカワトモ