| PICK UP | 2024.03.26

「THE IDOLM@STER SideM PASSIONABLE READING SHOW ~天地四心伝~」イベントレポート

「315プロダクション」所属のアイドルたちが、さまざまな〝お仕事〟に挑む姿を描く朗読劇ステージ「THE IDOLM@STER SideM PASSIONABLE READING SHOW」の第二弾が、2024年2月10日、11日に幕張イベントホールで開催された。舞台となるのは、異なる種族が共存する古の世界で、壮絶な人間ドラマが繰り広げられる和風ファンタジー映画「天地四心伝」。種族間の因縁がぶつかり合い、かつての友が再び刃を交えたDAY1『丹碧の乱』の公演を経て、その前日譚にあたる物語が描かれたDAY2『千紫万紅の乱』の模様をレポートする。

和風ファンタジー大作で魅せる!
アイドルたちの限りない可能性


ドンドンドンと腹に響く和太鼓の音が、これから始まる壮絶な物語の足音のごとく迫る。立ち昇る火柱とともに登場したキャスト陣は羽織をまとっていて、スクリーンに映し出される「天地四心伝」の役に扮したアイドルたち同様、瞳に強い意志や願いを宿していた。人間族、鬼族、竜人族、獣人族。種族の違いに生じる不協和音が避けられない戦いへ続いていくことを知りながら、演じる彼らの勇姿を、そして、この悲劇のすべてを見届けようという「プロデューサー」たちのまなざしも熱い。



序盤は、種族ごとに分かれてレッスンを進める日常パート。DAY1でも小松昌平演じる牙崎漣が、笠間淳演じる葛之葉雨彦を「デカブラシ」呼ばわりし、大きな笑いを呼んだが、普段なかなか見ることのできないアイドル同士のやりとりは、朗読劇ならではのお楽しみだ。




プロデューサーたちがライトを振って選択するミニゲームは「誰でしょうゲーム」に決まり、レベルの高いモノマネ合戦で沸かせた。この和やかな時間だけをずっと観ていたい気持ちに駆られるが、ここからが本番である。アイドルたちの目標は、すでに『丹碧の乱』を観てくれた人の期待に応える『千紫万紅の乱』にすること。「315プロダクション」代表取締役社長・齋藤孝司(立木文彦=声のみ出演)の先導でプロデューサーとともに「パーッション!」と叫んで気合いを入れたアイドルたちは撮影へ臨むのだった。




撮影された「映画」という形で繰り広げられていく、本編。マナームービーの上映や、深みのある〝ホンモノ〟のナレーションも映画を観ている趣を感じさせた。



物語は、種族同士の因縁が激しくぶつかり合うこととなった「丹碧の乱」の十数年前。人間族と鬼族が手を取り合ってつくり上げた「鬼人族」が圧倒的な勢力を誇りながらも、族長・紫耀英(円城寺道流/濱野大輝)の跡目問題が激化し、内々には密かな亀裂を抱えていた。人間族側の後継者候補・蒼生(天ヶ瀬冬馬/寺島拓篤)と鬼族側の後継者候補・紅蓮(眉見鋭心/大塚剛央)は、幼いころから切磋琢磨し合ってきた良き友であり、2人ならこの世界をより良いものにできると信じ、剣術の稽古に励む。だが、そんな2人をじっと見つめる者がいた。人間族側の2番目の候補者でありながら、彼らに遠く及ばずにいる白波(秋月涼/三瓶由布子)だ。「僕も蒼生みたいに才能があったらなあ……」というつぶやきは、未来を知る観客にとってあまりに苦しく届く。



その頃、竜の姿と化して暴走する「狂竜病」の蔓延により存続の危機に瀕していた竜人族は、族長・劉帆(九十九一希/比留間俊哉)の決断で鬼人族に救いを求め、高い医療技術をもつ人間族が支援を表明する。それを脅威に感じた鬼族は、文明が発達しておらず短命な獣人族への援助を申し出て、高い身体能力をもつ彼らを味方につけるのだった。幼い子供たちを鬼族へ預けた族長・結(神楽麗/永野由祐)は、彼らに恩義を果たすことを誓う。密かに渦巻く、鬼族幹部・不知火(桜庭薫/内田雄馬=声のみ出演)の思惑も知らず……。やがて、鬼人族と竜人族が手を結ぶことを祝した宴が行なわれるのだが、そこへ凶暴化した竜が襲いかかってきて――。



ここで顛末を明かすことはばかられるが、いくつもの命が失われながら憎しみが連鎖していく、決してきれいごとでは語れない物語である。それを、圧巻の演技で表現できるのも、並一通りではない〝理由(ワケ)〟をもってアイドルになった彼らだからこそだろうか。上品でおとなしいアイドルの口から「絶対に許さねえ!」というセリフが飛び出すなど、自分とは真逆な役柄を担ったアイドルが見せる新境地。どうしてこのアイドルが演じる役から家族を奪うのだろうと思わせる慟哭に耳を覆いたくなったり、身を挺して大切なものを守る役にそのアイドルがもつ強さを重ねたり、望まず竜や怪物と化した者たちの獰猛な唸り声のなかに潜む優しさに涙したり、絶対的な強者である鬼族のアイドルたちの怪演にも震えた。また、真っすぐに夢を語り続ける蒼生が冬馬から山下次郎(中島ヨシキ)になるなど、2つの作品で同じ役を別のアイドルが演じていることも意義深い。プロデュースとはアイドルたちの可能性を信じることに他ならないのだと感じられる「映画」だった。




スクリーンに流れるエンドロールが容赦なく物語の終わりを突きつけたあとには、族長を演じた5人が一列に立ち並び、それぞれが信じてめざす未来を見つめ、主題歌「四心争乱 -天地一指-」を歌い上げる。鎮魂歌というには猛々しすぎるが、その「Wow」という咆哮によって慰められ、再び奮い立つ心が確かにあった。




最後のあいさつでは「映画の役を演じるアイドルを演じる」という二重の責務から解き放たれたキャスト陣が、笑いを交えながら熱演を振り返る。クライマックスに激しく思いをぶつけ合った寺島と大塚は喉が枯れ、その壮絶さが伺えた。図らずもそんな諍いの元凶となってしまった役割を担った濱野は「ラーメン屋を暖簾分けしていく話ですよね?」と言って笑わせたが、「普段は一緒にステージに立つアイドルたちが家族を演じているのが新鮮で、見ていて楽しかったのではないかと思う」という言葉にも深くうなずくものがあった。



和風にアレンジされた「DRIVE A LIVE」を、顔を見合わせながら楽しそうに歌うキャスト陣の姿に映画の役を当てはめれば、どこかで何かが違ったら、あったかもしれない大団円が浮かんでくる。そんな朗読劇ならではのフィナーレを終え、彼らが退場したステージのスクリーンには次々と新情報が映し出され――ラストを締めくくる「2024夏、9th STAGE開催決定!」という知らせに、会場が大きく湧き上がった。次はどんな挑戦を見せてくれるのか!? 夏が待ち遠しい!


「THE IDOLM@STER SideM PASSIONABLE READING SHOW ~天地四心伝~」
2024年2月10日(土)・11日(日)千葉・幕張イベントホール
公式HP https://idolmaster-official.jp/live_event/sidem_prs2024/
出演者
▼2月10日(土)
神原大地(伊集院北斗役)/土岐隼一(都築圭 役)/高塚智人(渡辺みのり役)
山谷祥生(蒼井享介役)/熊谷健太郎(握野英雄 役)/濱健人(木村龍役)
中田祐矢(清澄九郎役)/渡辺紘(榊夏来役)/白井悠介(若里春名役)
深町寿成(黒野玄武役)/狩野翔(神谷幸広役)/小林大紀(水嶋咲役)
矢野奨吾(岡村直央役)/中島ヨシキ(山下次郎役)/小松昌平(牙崎漣役)
浦尾岳大(兜大吾役)/笠間淳(葛之葉雨彦役)/伊瀬結陸(天峰秀役)
宮﨑雅也(花園 百々人役)

▼2月11日(日)
寺島拓篤(天ヶ瀬冬馬役)/永野由祐(神楽麗役)/堀江瞬(ピエール役)
菊池勇成(蒼井悠介役)/増元拓也(信玄誠司役)/バレッタ裕(華村翔真役)
千葉翔也(秋山隼人役)/永塚拓馬(冬美旬役)/野上翔(伊瀬谷四季役)
益山武明(紅井朱雀役)/児玉卓也(卯月巻緒役)/古畑恵介(橘志狼役)
寺島惇太(大河タケル役)/濱野大輝(円城寺道流役)/三瓶由布子(秋月涼役)
比留間俊哉(九十九一希役)/汐谷文康(北村想楽役)/大塚剛央(眉見鋭心役)

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