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8ユニットが描いた星空「THE IDOLM@STER SideM 2nd STAGE ~ORIGIN@L STARS~ Shining Side」レポート
きらきら輝く“最高”の夜
フロント・ランナーとなったのは、やはりDRAMATIC STARS。「STARLIGHT CELEBRATE!」で、向かい合った3人が手を重ねて歌うさまは、見るたびにより太く頼もしく感じられる大黒柱だ。昨年7月に開催された「315プロNight!」でもプロデューサーたちを震撼させたスキャンダラスな楽曲「MOON NIGHTのせいにして」は、大胆さを増し個々の魅力を熱く咲かせた。ジャケットを開き誘う彼らと、卒倒せんばかりの声を響かせる観客。互いに求め合う思いは、もう止められない。
誰もが持つヒーローへのあこがれをくすぐる「勇敢なるキミへ」で、颯爽と登場したFRAME。「呼んでくれよ」というフレーズに応え、何千ものプロデューサーたちが空まで突き抜ける声で「フレーームッ!」と叫んだ。熊谷のハイキック、濱の笑顔、増元のテノールと三段構えで会場の平和は守られる。後半にはスタンドを回るトロッコに乗り「プロデューサー、手をつなごう!」(熊谷)と、ひとりひとりと目を合わせるように歌いかけていた。
それぞれの手に旗を握り登場したF-LAGSは、曲を通して思いを合わせるがごとく、ともにひとつの旗を掲げる。その旗は2曲目「With...STORY」で、さらに大きなものとなった。「ボス!」「プロデューサー!」「プロデューサーさん!」。それぞれの思いに応じるかのように客席のペンライトが3色に分かれ、一面のトリコロールを描く。明かりが点灯した会場で、左右に腕をワイプしながら巻き起こる「ラララ♪」の大合唱が感動を呼んだ。
2人が向き合って心ひとつに歌い踊るとき、そこに音があふれ出す。黄金色の音楽記号が流れるスクリーンを背景に、全身で喜びの歌を奏でるAltessimo。「拍手、喝采。好ましい音がここにある」と土岐がほほ笑めば、永野は「聴いてほしい、私たちの歌を!」と希った。「Never end『Opus』」では、広く遠いステージの上手と下手から別々に登場し、その孤独な魂が結び合うまでの壮大な物語を紡いだ。
プロデューサーからの投票による「新アイドル発掘プロジェクト」により最後に加わった、Legenders。プロデューサーに向かって、ひとりひとり「さあ」と手を差しのべる姿は堂々としたもの。「まだまだこんなもんじゃないでしょ?」とシニカルな笑みを浮かべる汐谷、甘くミステリアスな笠間の美声、そして「幕張の海、お見事でした!」と“らしく”締める駒田。キレのあるダンスでロックな楽曲を魅せる。後半戦の「String of Fate」では、3人のフォーメーションはもちろんのことソロダンスでも惹きつけた。
ケンカよりも正しいこぶしの使い方を教えてやろうとばかりに「ファイア!」と腕を突き上げ、コール・アンド・レスポンスで会場を熱く燃え上がらせた神速一魂。「バーニン・クールで輝いて」では、紅と蒼の炎に揺らめく炎のようなロングバルーンが、高く、高く立ち昇った。それぞれの必殺アクションを炸裂させる一方、肘をクロスさせるなど息の合ったコンビネーションで、まさに最高にして「最強」の武勇伝を打ち立てたのだった。
続くは、最高にして「彩高」の彩。落語、茶道、歌舞伎というそれぞれが嗜む芸の世界をつめこんだような、めくるめく「和」の楽しみ。無邪気な3人の笑顔が咲き乱れ、プロデューサーたちの合いの手も弾む。そのさまに自然と心が浮足立ち「踊らにゃ損」という気持ちにさせられた。2曲目の「喝采!~花鳥風月~」では、中田が「思いを込めた“彩”のおもてなし」と歌い変え、湧かせる。また、全員がソロ曲を披露したユニットでもあり、存在感を見せつけることとなった。
ユニットのロゴで象徴されたイナズマの音とともに現われたHigh×Joker。野上の「声出せーっ!」というシャウトで、プロデューサーたちが一斉にタオルを振り回しはじめる。巻き起こるハイジョ旋風に煽られるように、会場の熱が増していく。後半、元気に仲良くたわむれるイメージの強い彼らが「OUR SONGS -それは世界でひとつだけ-」で見せた、もう一歩先を行くパフォーマンスも圧巻だった。5人が距離をとってスタンドマイク前に立ち、そのハーモニーだけでユニットの絆を感じさせたのだ。背景のモニターには、ゲーム内での思い出がアルバムのようにめくられていく。アイドルとキャスト、共に成長する彼らの歩みが胸を熱くした。
「一番星になろうぜ!」。仲村の力強い声で幕を開けたソロ・コーナー。千葉と益山という“赤”味あるメンバーとともに、まっすぐな思いを放った。「To heart」のフレーズで、ピースにした指を胸に当てるしぐさがにくい。バレッタは、和装を想像させる振りを取り入れ、たおやかに舞う。土岐と永塚の2人を連れたところにも興がある。スマイルを描いた絆創膏を頬に貼った濱は、駒田と永野に支えられ、七転び八起きのパフォーマンスで微笑みを誘った。白井と浦尾を猫仲間にした山下は、あえて2番の歌詞を選んだり、自分より前に登場した3人の振りを取り入れながらオンリーワンの“にゃんす”ワールドを展開した。やわらかな歌声と所作で、優美なひとときを味わわせてくれた中田。「歌詞を間違えてしまった」と悔し涙をにじませ、バレッタがダジャレで励ます場面も温かかった。壮大な銀河が映し出されたモニターを割るように登場した内田。眼光鋭く、すべてを歌に込めるように爆発させた。そして最後、野上が増元、熊谷、汐谷とともにステージを駆け回り、アゲアゲに締めくくるのだった。
クライマックスを飾ったのは、1日目で唯一ファーストライブに出演しているDRAMATIC STARSとHigh×Jokerの越境ユニットソング「夜空を煌めく星のように」。一列に立ち並ぶ中から一歩踏み出し「ついてこい!」と歌いかける内田、ステージを打ち叩かんばかりに「『YES』だって証明しよう」と振りかぶる永塚、「M」のハンドサインを掲げながら「最高のステージ」を歌いあげた野上。仲村のリードで湧き上がるシンガロングは、優しい夜空のように広がり、彼らの輝きを包み込んだ。
「ほかのアイドルのことも、プロデューサーさんのことも大好きです。今日の日も一生残る思い出になりました。これからも、こんな記念日をたくさん作っていきたいです!」(千葉)
「いっぱい迷ったけど、315プロダクションに、F-LAGSに入れて幸せです。最後にワガママを言います……46人でステージに立ちたい!」(三瓶)
「デビューしたばかりの僕らLegendersも一生懸命に先輩アイドルの方たちを追いかけて行きたいです。好きな想楽の句とあわせて詠みます。ペンライト星月夜よりもきらめいて、この瞬間心の中に閉じ込めよう」(汐谷)
お披露目となった46人全員揃いの新衣装。その肩には、星のマークが刻されている。「プロデューサーたちがココを叩いて送り出してくれるから、僕たちは星になれる」。そう語ったのは、終演の挨拶で素直な思いを吐露し男泣きを見せた笠間だ。それぞれの星を背に、笑顔と笑顔を結び合い歌われたアンコールの「Beyond The Dream」は、オープニングのときとはまた違った感慨を与えた。
この夜プロデューサーと8ユニットが描いた星空は、残る7ユニットの出演する「Brilliant Side」へと続く。そこでは「理由あって、アニメ化!」という驚きの発表も――。発売中のボイスニュータイプNo.063では、そんな2日目の模様をバックステージ写真とともにレポートしているので、ぜひチェックしてほしい。
SET LIST
01. Beyond The Dream(全員)
02. STARLIGHT CELEBRATE!(DRAMATIC STARS)
03. 勇敢なるキミへ(FRAME)
04. 夢色VOYAGER(F-LAGS)
05. The 1st Movement ~未来のための二重奏~(Altessimo)
06. Legacy of Spirit(Legenders)
07. オレたちの最強伝説~一世一代、破羅駄威棲!~(神速一魂)
08. 和風堂々! ~Wonderful NIPPON!~(彩)
09. JOKER オールマイティ(High×Joker)
10. THE FIRST STAR(仲村)
11. ぴんとこな ~蝶よ華よ~(バレッタ)
12. Happy-Go-Unlucky!(濱)
13. だいぶ・いんとぅ・にゅ~・わあるど!(山下)
14. 流るゝ風の如く~和歌静寂~(中田)
15. Because(内田)
16. サイコーCOUNT UP!(野上)
17. DRAMATIC NONFICTION(DRAMATIC STARS)
18. Never end「Opus」(Altessimo)
19. String of Fate(Legenders)
20. With...STORY(F-LAGS)
21. OUR SONGS -それは世界でひとつだけ-(High×Joker)
22. MISSION is ピースフル(FRAME)
23. バーニン・クールで輝いて(神速一魂)
24. MOON NIGHTのせいにして(DRAMATIC STARS)
25. 喝采! ~花鳥風月~(彩)
26. HIGH JUMP NO LIMIT(High×Joker)
27. 夜空を煌めく星のように(DRAMATIC STARS&High×Joker)
28. DRIVE A LIVE(全員)
-ENCORE-
01. Beyond The Dream(全員)
文●キツカワトモ
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