| PICK UP | 2018.04.02

舞台「青の祓魔師」島根イルミナティ篇への思いを語る、北村諒インタビュー

舞台「青の祓魔師」島根イルミナティ篇のDVD&Blu-rayリリースを受け、前作の舞台「青の祓魔師」京都紅蓮篇に続き、数奇な運命を背負う双子の兄・奥村燐として主演を務めた北村諒さんにお話を伺いました。


自分から発信する、それが奥村燐


――ご自身にとって「奥村燐」はどのような存在でしょう。

北村:ものすごく成長させてくれた役です。舞台で脚本と演出を手掛けた西田大輔さんから「コントラストが大切」と言われて、たとえば奥村雪男が陰だとしたら燐は陽。あるいは杜山しえみと神木出雲の対比する関係を浮き彫りにするみたいなことを意識しました。同時に「奥村燐として周りの人をとことん楽しませろ」という言葉をもらったので、どうしたらいいか考えて、自分から色々、発信するよう心がけていました。


――それが成長につながったのでしょうか。

北村:はい。もともとは稽古場でも隅っこにいるタイプで、初めて共演する人に対しても話しかけることが苦手でした。でも、燐ならどうする?とポジティブに考えて動いてみたらいろんなことに気付けたんです。燐のいい意味でのバカなところや人として尊敬できる部分を意識してみた感じです。行動することで同じ舞台に立つ仲間との関係が生まれたし、実際、舞台「青の祓魔師」のメンバーはまるでひとつの家族みたいに仲がいいので、その空気はきっとお客さまにも伝わっていたと思います。

――座長として、意識したことはありましたか?

北村:俺が座長だ……みたいなことを言葉にしたことはありません。ただ、奥村燐としてそこに在ることを大切にしていました。

――そう在ろう、と思った理由にご自身が軸とした思いがあったのではないでしょうか。

北村:あー……そうですね。腹の奥底で「この舞台を絶対成功させる」といった気持ちはずっと持っていました。誰よりも先頭を走ろうと決めていたし、その背中を見せたい、この背中を見て一緒に走ってほしい。そういう熱みたいなものは抱えていました。


死ぬまで役者を続けたい



――舞台「青の祓魔師」京都不紅蓮篇はアニメ放映より前に上演され、島根イルミナティ篇はアニメ化されていません。原作コミックスから最初に舞台へと作品世界を創り上げることで心がけたことはありますか?

北村:実は先にアニメ作品があったとしても、声を寄せることとかあまり気にしていません。ただ、演じる人物についてはいろいろと想像するし、考えます。どの役もですが、自分の中でかっちり作り込んでしまうのではなく、まずは脚本を半分くらい頭に入れておくんです。まあ、これは僕が脚本を覚えるのが苦手というのもあるんですが(笑)。そのまま稽古場に持っていって、奥村燐としてセリフを言ってみる。そうすると宮崎秋人が奥村雪男として返してくれる。それを受けとって、考える。だから僕ひとりではなく、みんなの力を借りて役ができあがっていく感じです。なので、みんなと演じられるなら、たとえばメイクも衣裳もなくてそれこそパンツ一丁でもきっと役でいられる……それくらいの心つもりでいます。


――役を作るということに対して真摯です。役者のお仕事は楽しいですか?

北村:はい。今の事務所に声をかけていただき、この世界に入りましたが、今は死ぬまで続けたいです。もともとすごく飽きっぽくて、問題を見るとすぐに答えを見たくなっちゃうんです。でも役者の仕事は答えがないから探し続けることがおもしろい。当時はやりたいことがなにも無かったけど、今は役者しかできないし、他の仕事は想像できない。もし他の仕事に就いたら三日でクビになる自信があります!(笑)

――そんなご自身が思う、舞台の魅力はどこでしょう。

北村:やっぱり、生で体験できるあの空間です。お客さまが客席にいて反応が返ってくることで僕らもより熱を持つ。だから、劇場に足を運んでいただくことがいちばんですが、それが難しい方もいるのでこうして映像化されることはうれしいし、観てもらうことで、次に劇場へと足を運ぶきっかけになったらいいと思うんです。例えば、僕自身が入り口になれたらいい。これもきっと燐として「発信する」ことに近いと感じていて、そういうことを意識するようになりました。


――その燐として、舞台「青の祓魔師」島根イルミナティ篇で好きな場面はどこでしょう。

北村:あえて挙げるなら、文化祭の場面です。観ているとちょっと泣けてくるんですね。京都紅蓮篇では孤立していた燐がみんなと一緒にいて、互いに信頼しあっている様子がうれしくて。出雲を助けに行くときにも、一緒に戦ってくれる仲間がいてくれる。それがすごく心強い。

――「泣いてんだろうがぁ!」というセリフにぐっときます。

北村:後半はもう、そのセリフにたどり着くためだけにまっしぐらに走りますからね、一気に観てほしいです。島根イルミナティ篇って実は結構しんどいし、かなりエグい話じゃないですか。でも、それを生身の人間が演じるからこそ表現できることがあって、伝わることがあると思っています。


――最後にDVD&Blu-rayを手にする方にひと言、お願いします。

北村:劇場に来られなかった方も来てくれた方もそれぞれに楽しんでほしいです。間近で観ないとわからないような細かい表情やカメラワーク、あるいは全体を通しての演出の妙、明かりの美しさ……なによりも僕達が伝えようとした、物語。その全部を思いっきり堪能してください。



きたむら・りょう’91年1月25日生まれ/東京都出身/モデルを経て俳優として幅広く活動。主な出演作品は、舞台『刀剣乱舞』〜虚伝 燃ゆる本能寺〜、「おそ松さん on STAGE 〜SIX MEN’S SHOW TIME〜」、「Ye-夜-」、ライブスペクタクル「NARUTO-ナルト-」〜暁の調べ〜など多数。映画「ラブ×ドック」(5月11日公開)、舞台「十二大戦」(5月4日より)などの出演が控えている。


舞台「青の祓魔師」島根イルミナティ篇
WEB http://www.ao-ex.com/stage/
Twitter @aoex_stage
発売中
Blu-ray 8800円+税
アニメイト限定版Blu-ray 9300円+税
DVD 7800円+税
アニメイト限定版DVD 8300円+税
特典ディスク内容
舞台「青の祓魔師」島根イルミナティ篇ドキュメント稽古の様子や公演期間中のバックステージ映像、さらにキャスト自身が撮影した貴重なショットを盛りだくさん収録。(約89分)
アニメイト限定版特典ディスク内容
舞台「青の祓魔師」島根イルミナティ篇七不思議調査録舞台の裏で起きた様々な“不思議”を、才川コージ(志摩廉造役)と和泉宗兵(メフィスト・フェレス役)が聞き取り調査!(約52分)
※仕様等は変更となる場合があります。あらかじめご了承ください。

発売元:アニプレックス
販売元:ソニー・ミュージックマーケティング
(C) 2017 加藤和恵/集英社・舞台「青の祓魔師」プロジェクト

撮影田上富實子
おーちようこ